コラム

企業 コミュニケーションがよくなる

「あかん管理職」の特徴と、今日からできる処方箋

「あかん管理職」の特徴と、今日からできる処方箋

あなたの職場に、こんな上司はいませんか?

・「とりあえずよろしく」と言って仕事を投げて消えていく人。
・部下が困っていても「まあ、なんとかなるやろ」と楽観的すぎる人。
・自分では何もせず、上と下の間で情報を右から左へ流すだけの人。
・そして、「俺が若いころはな……」と昇天語録を繰り返す人。

心当たりがありますか?
もしかしたら、あなた自身にもそのかけらがあるかもしれません。

今回は、現場でよく見かける
「あかん管理職」の5つのパターンを整理し、
その背景と処方箋をお伝えします。

■ パターン1:「あとよろ」型

仕事を丸投げして、フォローが皆無。
「あとはよろしく」のひとことで完結させてしまう。

部下にとっては、何を期待されているのかがわからず、
不安とストレスだけが蓄積されます。

本来のマネジメントは、適切な情報と権限を渡した上で、
要所でのサポートを欠かさないこと。

「任せる」と「放る」は、まったく別物です。

■ パターン2:「ベビーシッター」型

逆に、なんでも自分でやってしまう。

部下が少しでも困る様子を見せると、
すぐ「私がやります」と手を出す。

一見面倒見がいいように見えますが、
これでは部下が育ちません。

実は、
「部下を信頼できていない」
「自分がやった方が早い」


という思い込みが強い傾向があります。

短期的には問題が解決しても、
長期的には組織の成長を止めてしまいます。

■ パターン3:「伝言係」型

上からの指示をそのまま部下に伝え、
部下からの報告をそのまま上に上げる。

自分の意見も判断もなく、
ただ情報を中継するだけ。

このタイプが多い組織は意思決定が遅く
現場のモチベーションも下がりやすい。

管理職の役割は「翻訳者」であるべきで、
上の言葉を現場の文脈に合わせて伝える力が求められます。

■ パターン4:「若頭」型

かつて自分が若手だったころの成功体験を、
今の部下に押しつける。

「俺のやり方でやれ」
「昔はこれで通用した」


という言葉が口癖。
時代も部下の個性も変わっているのに、
自分の成功法則だけを押しつけるスタイル。

「今の部下に何が必要か」
を考えることが、
マネジメントの本質です。

■ パターン5:「自然児」型

感情のコントロールが苦手で、
気分によって対応が変わる。

機嫌がいい日は優しく、
悪い日は怒鳴る。


部下は常に顔色をうかがいながら仕事をしなければならず、
心理的安全性は著しく低下します。

■ なぜ「あかん管理職」は生まれるのか?

これらのパターンに共通するのは、
「マネジメントを学んでいない」
という事実です。

多くの会社で
「個人として強い人」が昇進します。

でも、「自分が動く」のが得意な人と、
「人を動かす」のが得意な人は、
根本的に適性が違います。

どちらが得意かは、
適性検査ではっきり見えてきます

にもかかわらず、多くの組織で
「成果を出した人=管理職昇進」

という一本道しか用意していません。

これが「あかん管理職」が誕生する
最大の構造的原因です。

■ 今日からできること

難しい研修や制度改革は不要です。

それは、「部下に『今、何に困っているか』を聞くこと」です。

答えを出さなくていい。
解決しなくていい。
ただ、聞く。

それだけで、チームの空気は変わります。

マネジメントの出発点は、
「自分が正しい」という前提を手放すこと。

部下の話を聞いていると、
自分のマネジメントの「あかん」なところが、
自然と見えてきます。

「あかん管理職」は、悪い人ではありません。

部下の適性を知り、
チームの個性を理解し、
それぞれが力を発揮できる環境を作ること。

それが「これからのマネジメント」です。